【完】結婚させられました!?
その瞬間、優しくだきよせられて。
「あったけぇ……」
なんて言った先輩に、更に体温が上がっ
た気がした。
「先輩……冷たいですね」
そう言いながら先輩の手のひらを握ると
先輩が微笑んだ。
「心優はあったかいね」
そう言いながらどちらからともなく指を
絡めて、歩きだし。
もう少しで家が見えてくる、という所で
、不意に先輩が口を開いた。
「そうだ、心優」
「なんですか?」
そう言いながら先輩を見上げると、先輩
が優しく私を見下ろしていて。
それだけで、胸がドキッと高鳴った。
「クリスマス、デートするか」
「……デート?」
「そ。最近部活ばっかで、心優に構って
あげらんなかったから、な」