【完】結婚させられました!?




そう微笑んだ先輩に、嬉しくて思わず抱
きつく。



「嬉しいです!先輩大好きっ!」


「……だから、お前、可愛すぎ」



はぁ、と息をつきながらそう言った先輩
は、私を少し離すと、私に触れるだけの
キスを落としてくれた。



「俺も好き。……じゃあな」


「……っ!さ、さよならっ」


「心優、照れすぎだから」



先輩はクスッと笑うと、そのままもと来
た道を戻っていき。



その背中が見えなくなるまで、ずっと見
つめていた。



◆◆◆



クリスマス当日。



「よし!っと……」



くるん、と等身大の鏡の前で一回転しな
がら、自分に気合いを入れる。




< 216 / 419 >

この作品をシェア

pagetop