【完】結婚させられました!?
そう微笑んだ先輩に、嬉しくて思わず抱
きつく。
「嬉しいです!先輩大好きっ!」
「……だから、お前、可愛すぎ」
はぁ、と息をつきながらそう言った先輩
は、私を少し離すと、私に触れるだけの
キスを落としてくれた。
「俺も好き。……じゃあな」
「……っ!さ、さよならっ」
「心優、照れすぎだから」
先輩はクスッと笑うと、そのままもと来
た道を戻っていき。
その背中が見えなくなるまで、ずっと見
つめていた。
◆◆◆
クリスマス当日。
「よし!っと……」
くるん、と等身大の鏡の前で一回転しな
がら、自分に気合いを入れる。