【完】結婚させられました!?
ふと横を見れば、先輩が可笑しそうにく
つくつと笑っていて。
「嬉しいですよ!だってずっと来たかっ
たんで……んっ!?」
笑顔で先輩を見上げると、声を遮るよう
に先輩の唇が自分のそれに重なった。
不意討ちのキス。
たった一瞬の出来事だったけど、先輩が
離れていってからも、その温もりが唇に
残っていた。
それから、やがてキスされたことを理解
したら、カアッと顔が熱くなって。
先輩を、キッと睨み付ける。
「……もう、先輩っ!」
「あは。だって心優が可愛すぎなんだも
ん」
「可愛いっていうの禁止です!」
「んじゃ、愛しい」
……んなっ!そんな台詞、そんなに甘い
微笑みを浮かべていうのは反則です!
あわあわと焦っていると、ぐい、と手首
を掴まれて。