【完】結婚させられました!?
その時、タイミングが良いのか悪いのか
、大あくびを浮かべながら教室に入って
きた大倉に、綺羅ちゃんが声をかける。
大倉は欠伸で潤んだ瞳で、こちらまでや
ってきた。
ちょ、綺羅ちゃーーんっ!?
「何?園井」
首を傾げながらそう言った大倉に、綺羅
ちゃんがニヤリと笑う。
「大倉、心優からチョコレート欲しくな
い?」
ちょ、直球!!
もっとやんわりとオブラートに包んで尋
ねるのかと思ったのに!なんかもう私、
いたたまれないんですが!
要らない、ってはっきり言われるのも、
それはそれで傷つくぞ……。
───……なんて、思ってたら。
「貰えるなら、欲しい」
大倉はそう言うと、今度は私を見つめて
。