【完】結婚させられました!?
だけどこの距離が、すごくもどかしい。
手を伸ばせば確かに触れられるのに、自
分のモノには出来ない、もどかしさ。
俺を悩ますのは、いつだって"幼なじみ"
の微妙な距離。
友達以上、恋人未満ってやつ?だけど、
そんなの俺は望んでない。俺は、心優と
特別な関係になりたい。
俺の恋人に、したい。
「心優……」
「ん?」
「好き」
「……はぁ!?」
なんの前触れもなくそう言えば、心優が
たちまち顔に熱を昇らせて。
そんな心優が、愛しい。
「もう……、からかわないで…」
そう言った心優の表情が僅かに切なげだ
から、俺はそれ以上なにも言えない。
……あと、二年しかないのにな。