【完】結婚させられました!?
その中心では、大倉が楽しげに笑ってい
る。私は思わず、目も合ってないのに顔
を逸らした。
「綺羅ちゃんって意地悪だよね」
「そう?だってあんた、二年生になって
から目に見えて大倉避けてるじゃん」
……そうなのです。
何故か、クラス替えで大倉とも一緒にな
ってしまった私。
あのキス以来、気まずすぎて話せなくて
、どうしても避けてしまう。
こんなんじゃ駄目だって、わかってはい
るんだけど、ね?
ちょっとだけショボくれた私に、綺羅ち
ゃんはため息をついた。
「……心優、いい加減、大倉と話してあ
げたらどうなの?見てて可哀想」
「え?」
「心優、まさか気付いてないの?あんた
に避けられて、大倉、すっごい落ち込ん
でるんだよ」
綺羅ちゃんにそう言われ、もう一度窓際
に目を映すも、映るのは、笑顔の大倉。
あれで、落ち込んでるの?