【完】結婚させられました!?
「あれは空元気ってヤツよ。さっきから
チラチラ心優のこと見ては、小さくため
息ついてるし」
「……」
「いくらなんでも、避けるのは卑怯だよ
、心優」
綺羅ちゃんがそう言いながら、コツン、
と軽く私のおでこを小突く。
卑怯。そんな言葉ばかりがループしてい
て。
やっぱりこれは、逃げてる事になるのか
な。
卑怯……なのかな。
「……でも自分から話しかけるのは無理
だよぉ……」
むしろ、今まで避けてたのに急に引っ付
いたらそれはそれで変だし。
思わず項垂れた私に、綺羅ちゃんは苦笑
いしてから、私の頭を優しく撫でてくれ
た。
「ゆっくりで良いんじゃない?せめて、
避けてますオーラ放出は、やめよう」
……避けてますオーラ放出!?
「え、そんなの出てた?」