【完】結婚させられました!?
「心優、襲っていー?」
「駄目です」
そんな風に言い合ってから、どちらから
ともなく笑いあった。
まだ、朝練が始まる十分前。
先輩と私だけの、秘密の時間。秘密の空
間。
先輩は私を見つめながら、ちょっと笑っ
た。
「昨日心優に電話してから、ずっと会い
たくて堪らなかった」
「先輩……」
「心優が可愛すぎるのがいけないんだ。
……俺、心優中毒かも」
先輩はそう言うと、ハハッと笑ったけど
。
そんなの、私だって―――。
私だって、先輩中毒だもん。