【完】結婚させられました!?
そう聞くと、綺羅ちゃんは一瞬怪訝そう
な顔をしてから「ああ」と呟いた。
「知ってるよ。クラスの人気者でしょ」
「うん……私の幼なじみでも、あるんだ
けど」
「へぇ?そうなんだ……」
「えっと、何故か婚約するハメに……」
おずおずとそう言った瞬間、目をまん丸
にする綺羅ちゃん。
綺羅ちゃんが驚くとは……珍しい。
「え、誰が」
「私が」
「誰と?」
「音夜君と……」
「…………。」
「…………。」
二人の間に、しばらくながれる沈黙。