【完】結婚させられました!?
そう言いながら、心優との練習は夕暮れ
まで続いた。
家に帰ると、心優は満足したようにソフ
ァーにねっころがった
「はー、疲れたーっ」
「いやマジで、俺の方が疲れたからね」
「えっへへー、でもちょっと泳げるよう
になったよ!」
ニコニコと無邪気に笑う心優。
あーもう、可愛い。……可愛いから。
「なぁ、心優、ご褒美は?」
───苛めたく、なるんだよ。
ソファーにねっころがっている心優に覆
い被さるように、手をつく。
心優は、戸惑ったようにその大きな瞳を
クリッと動かす。
「え、お、音夜君……?」
「だから、ご褒美、ちょうだい?」