【完】結婚させられました!?
「ご褒美って……」
「そうだなぁ…キス、とか?」
本当は心優って言いたいとこだけどな、
なんて思いながら、心優を見下ろすと、
心優は頬を真っ赤に染めて。
……襲われたいのか?コイツ。
「な、な、なにいって……」
「だってあんなに頑張ったのにさ、俺。
キスくらい良いじゃん?」
「……っ」
心優は困ったように唇を噛み締めると、
一瞬目を伏せて。
それから、潤んだ瞳で俺を見上げた。
「……っ目ぇ、瞑って?」
え、なに。マジでしてくれるの?
自分で言っておきながら驚いてしまった
俺。
だってまさか本気にするとは思わなかっ
たから。
目を瞑れば、徐々に近付く心優の匂い。