【完】結婚させられました!?
そんなに優しい微笑みと声色で言われた
ら恥ずかしくて。頬に熱が集中してしま
った。
「んじゃあ、いこ」
玄関から出ると、そう音夜君の手のひら
が差し出されて。
きょとんとする私に、音夜君はクスッと
笑った。
「手、繋ご」
「……え!?な、なんで!?」
「人が多くなるし、はぐれたら困るでし
ょ。あと───俺が、繋ぎたいから」
「っ、」
「ていうか拒否権、無いんだけどね」
戸惑ってなにも出来ない私の手を、意地
悪そうに笑いながら握った音夜君。
また、頬に熱が集中する。
赤くなった顔がバレてしまわないように
、うつ向いた。