【完】結婚させられました!?
□刹那、君の瞳に映るのは:陽介side
「陽介ー、焼きそば追加ー!」
「……チッ!」
なんでこんなことになってんだよ!と、
鉄板の上で焼きそばを作りながら舌打ち
する。
華やかな、夜の街。
目に映るのは、ほんのりと灯る提灯と、
色鮮やかな浴衣達。
俺は何故か成り行きで、親父の手伝いで
焼きそばを作らされていた。
こんな筈じゃなかったのに。
みっちりと詰められた夏期講習やらなん
やらを終えて、今日の夏祭りは心優に会
いに行こうと思っていたのに。
なんでこんなことに……。
「いい加減、心優不足……」
「あー。もしもし?お兄さん、心の声、
漏れちゃってますよー」
思わずそう呟くと、そんな声が聞こえて
、見上げれば純が立っていた。