【完】結婚させられました!?
傍に置いておけるなら、って。
「私はいつまでも、先輩の傍に居ますよ
……?」
だけど先輩は、やっぱり切なそうに笑っ
て。
「……口約束ほど儚いものは無いって、
自分が一番わかってるんじゃないの?」
突きつけられた言葉は、まるで私を攻め
るように、だけど限りなく正論で。
胸が、痛い。
ふと蘇る、音夜君と交わした口約束。
裏切ったのは、私だった。確かに、そう
。───だけど。
「私は約束を忘れるほど、もう子供じゃ
ありません」
忘れたりなんて、するもんか。
もうあの幼くて未熟だった頃とは、違う
んだ。
「……そうだな」