【完】結婚させられました!?
先輩から送られたメールを見て、私は落
胆の声をあげながら項垂れた。
そんな私を、鬱陶しそうに綺羅ちゃんが
見下ろしてくる。
「煩いわよ、心優」
「だってー……」
うう、と綺羅ちゃんを見上げると、綺羅
ちゃんがどうしたのかと、私の携帯の液
晶をのぞきこむ。
それから、ああ、と声を洩らした。
「ドンマイ、心優」
「綺羅ちゃんヒドイーっ!絶対ドンマイ
とか思ってないでしょー!」
むう、と頬を膨らませると、綺羅ちゃん
がため息をつく。
「だってこんなのしょうがないでしょ。
大学生は大変なのよ、色々と。たかだか
デートが一度延期になったくらいで、そ
んなしょげてたら身が持たないわよ」
私なんてもう一ヶ月も会ってないし、と
綺羅ちゃんが淡々と言う。