【完】結婚させられました!?
「やっとこうして、誤解が解けて……ほ
んとに良かった。覚えてて欲しいんだ。
あんなの本音じゃなかったって」
だんだんと小さくなっていくその声に、
大倉を見上げると、大倉は切な気に私を
見つめていて。
胸が、きゅう……っと切ない音を立てな
がら締め付けられる。
「俺はいつも、本音とは反対の言葉をぶ
つけてしまうから」
その瞬間、甦る、大倉から浴びせられた
罵詈雑言。
『ウザイ』
『お前なんか嫌いだ』
特に傷ついた、この二つの言葉も、裏を
返せば───……。
"お前が、好き"
ふとそんな言葉が脳裏に浮かんで、カア
ッと頬が熱を持ち出した。
よくよく考えると、かなり恥ずかしい、
これ。