【完】結婚させられました!?




ゆるゆるとどこまでも掴めないようなそ
の人は、なんだか私の苦手なタイプで。



ぶっきらぼうにそう言えばやっぱりクス
クスと笑われた。



『違う違う。下の名前は?』


『別に、教える義理なんてありません』


『酷いなぁー。まあ、知ってるんだけど
ね?心優ちゃん?』



そう名前を呼ばれて、驚いてその人を見
上げればなんてこともないようにニコニ
コと笑っていて。



そんな彼を、僅かに睨んだ。



『どうして私の名前───』


『ん?知りたい?』



ちょこっと小首を傾げてそう訊いてきた
その人に、コクンと頷く。



だってこのままじゃ、なんだかモヤモヤ
してて煮え切らないから、嫌だ。



『それはね───……』

『おい、純』











< 41 / 419 >

この作品をシェア

pagetop