【完】結婚させられました!?
突然の言葉にビックリしてしまったのは
むしろ私の方で。
深い意味はないってわかってるけど、そ
んなサラッと言われたら反応に困る。
いや、真剣に言われても困るんだけど。
思わずすっとんきょうな声を出した私を
、楽しそうに見下ろす大河原先輩。
……本当に、どこまでも掴めない人だ。
「あらあら~?そんな反応しちゃって、
なに想像しちゃったの?」
ニタニタと下品に笑いながらそう尋ねて
くる大河原先輩。
そんな大河原先輩をキッと睨んでいたら
。
───グイッ……
不意に、腕を引っ張られて大河原先輩と
引き剥がされたかと思えば、別の温もり
に包まれていた。
フワッと香るシトラス。
その温もりが先輩だって、すぐにわかっ
た。