Sweet Honey Birthday[完]


*****

その日は何だか1日落ち着かず、部活もソワソワしたまま終えると、急いで家まで帰ってきた。

何時にメールが来るかわからないから、携帯を持ったままうろうろと家中を歩き回る。

私の様子をみたお母さんは、「焦ってもしかたないでしょう」と呆れ顔だ。

かと言って、自分からは送る勇気はない。

だったらおとなしく待っているしかない。

そんな事を考えながら1時間ほどたったとき、待ちに待ったメールが着信を告げた。


そこには、

《今日のワンコたち》

そんなタイトルと共に、拾った子犬二匹と、先輩の家で飼っているらしい足の短い茶色い犬が写っていた。

本文には、


《 オスとメス一匹ずつ。どっちがいい? 右がオス、左がメス。母犬は家のだからやれねぇな》


と絵文字付きで入っていた。

先輩も絵文字とか使うんだ…、なんだか以外。

メール画面を見ながら、頬がゆるむ。


< 10 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop