Sweet Honey Birthday[完]
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その日は何だか1日落ち着かず、部活もソワソワしたまま終えると、急いで家まで帰ってきた。
何時にメールが来るかわからないから、携帯を持ったままうろうろと家中を歩き回る。
私の様子をみたお母さんは、「焦ってもしかたないでしょう」と呆れ顔だ。
かと言って、自分からは送る勇気はない。
だったらおとなしく待っているしかない。
そんな事を考えながら1時間ほどたったとき、待ちに待ったメールが着信を告げた。
そこには、
《今日のワンコたち》
そんなタイトルと共に、拾った子犬二匹と、先輩の家で飼っているらしい足の短い茶色い犬が写っていた。
本文には、
《 オスとメス一匹ずつ。どっちがいい? 右がオス、左がメス。母犬は家のだからやれねぇな》
と絵文字付きで入っていた。
先輩も絵文字とか使うんだ…、なんだか以外。
メール画面を見ながら、頬がゆるむ。