Sweet Honey Birthday[完]
だから、ちび達を見せてやりたい気持ちと、中原の前で緊張する自分を見せたくない気持ちがたたかっていて、電話を掛けることすら出来ない。
そんな不甲斐ない自分が嫌になってくる。
けれど、ちび達もすっかり大きくなってきて、セーラが可愛がるからコロコロと太っている。
――…チビ達をみて、喜ぶ中原がみたい…――
少しの時間でも中原と一緒にいたい、そして、これからも気軽に会うことが出来る様になる為に、思い切って電話を掛けることにした……。
電話からは俺よりも中原の方が緊張している気配がして、何だか少し落ち着く。
電話を切ってから、リビングにいるセーラを撫でながら、「明日、頼むな」と賄賂と言う名のおやつを少し渡しておいた―――……。