Sweet Honey Birthday[完]
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「駅まで送ってく」
その言葉に甘えて、一緒に駅まで歩く。
「今日は楽しかったです。ホンとにありがとうございました」
ぺこりと軽く頭を下げると。
「それなら良かった」
口角を上げて少し微笑んだ先輩を見て、折角落ち着いていた心臓がまた、激しく動き出す。
「また、会いに行ってもいいですか?」
思わずそんな事を口にすれば。
「ああ、いつでも」
そう言って頭を撫でてくれた。
その瞬間、かぁっと顔が茹で上がり、頬を手で隠す。
「あ、ごめっ」
先輩はぱっと手を離し、顔を背ける。
上目遣いで先輩を見れば、先輩の顔も真っ赤に染まっていた。
駅に着いて、「またな」と手を振り先輩は帰っていった。