Sweet Honey Birthday[完]
まさか、先輩が言ってくれるなんて思わなかった。
どうしよう、涙が出そう……。
でも、これだけはちゃんと応えたい。
「……、よろしくお願いします」
返事をすると同時に、思いっきり抱きしめられる。
その瞬間、私の目からも涙がポロポロとこぼれて。
「緊張した…。断られたらどうしようかと思った」
「そんなこと、あるわけないじゃないですか。―――先輩のこと、大好きなのに」
ぐすっと涙を我慢してそう呟くと。
「やべ、可愛い……」
先輩の顔が近づいてきて、そっと目を閉じる。