Sweet Honey Birthday[完]
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後ろから先輩に抱きしめられたまま話をする。
「犬の名前、マリンにしたんです」
「マリンか。いいな。海といっしょだな」
クスクスと柔らかい笑い声がする。
「先輩の家にいた男の子は?」
そういうと、あーー、っと言って、
「あいつ、欲しいってやつがいてさ。譲ってやることにした」
ごめんな、と頭を撫でてくれる先輩の手がとっても優しいから。
「また、会えますよね?」
「会えるさ。近くに住んでる奴だから」
それを聞いて安心した。
先輩が信用してる人なら大丈夫。
もうちょっと大きくなったら、マリンとセーラと三匹で公園に行こうな。
そう約束して、先輩は私の唇に触れるだけのキスを落とすと。
「じゃあ、また電話するな」
そう言って、私の耳元で「これからよろしくな、可愛い彼女さん」そんな甘い囁きと、真っ赤な顔の私を残して、帰っていった。