お説教。
倉庫を閉めると

彼は私を見た。

涙がまたポロリと出ていた。

「何泣いてんの?」

本当に、

いつまでたっても泣き虫。

「実花さん、

 俺、

 異動だって。」

「うん。」

わ、つられて泣きそうだ。

「実花さん、

 俺。」

「何?」

「さみしいよ。

 やだ、

 実花さんいないの。」

「何言ってんの。

 しっかりしなさい。」

ここでちゃんと巣だたせてあげなければ。
< 30 / 46 >

この作品をシェア

pagetop