お説教。
「じゃあ、

 出世しなさい。

 私を養えるぐらい。」

・・・。

彼は私をようやく離して、

私を見つめた。

私の目からも、

涙が一つ

無意識にこぼれた。

彼は私にキスをした。

「実花さん、

 ありがとう。」

「いいよ。

 しっかりね。」

「はい。」

「同じ日本だし。

 いつでも会えるから。」

「はい。」

「成長して帰っておいで。」

「はい。」
< 32 / 46 >

この作品をシェア

pagetop