50音
1
あみだくじ
「好きだ。付き合ってほしい」
セピア色の夕陽が眩しいな、と感じた。
彼の優しいところが私は大好きだ。
でも、なぜかもう一歩、気持ちを踏み出せずにいた。
彼の気持ちに答えられない。
イエスともノーとも。
運命論を信じる私は、彼に提案をした。
ノートのページを1枚切り取って、あみだくじを書く。
付き合うか、付き合わないか、6本の線に3本ずつ。
彼と私で適当に線を引く。これで終着点はもう不明だ。
「文句なしだからね」
そうして彼が選んだ1本の線を伝っていく。
……あ、たぶんここは……「付き合わない」だ……
そう思ったとき。
線を伝う鉛筆の芯が、ボキッと音を立てて折れた。
そうして彼はその芯を、これから伝う道の先に横にした。
指先で、そこからもう一度線を伝っていく。
「付き合う」
まさか、と文句を言いそうになったけど。
さっきまで運命論を信じていた私は
彼の折った鉛筆の芯の強さを信じることにした。
セピア色の夕陽が眩しいな、と感じた。
彼の優しいところが私は大好きだ。
でも、なぜかもう一歩、気持ちを踏み出せずにいた。
彼の気持ちに答えられない。
イエスともノーとも。
運命論を信じる私は、彼に提案をした。
ノートのページを1枚切り取って、あみだくじを書く。
付き合うか、付き合わないか、6本の線に3本ずつ。
彼と私で適当に線を引く。これで終着点はもう不明だ。
「文句なしだからね」
そうして彼が選んだ1本の線を伝っていく。
……あ、たぶんここは……「付き合わない」だ……
そう思ったとき。
線を伝う鉛筆の芯が、ボキッと音を立てて折れた。
そうして彼はその芯を、これから伝う道の先に横にした。
指先で、そこからもう一度線を伝っていく。
「付き合う」
まさか、と文句を言いそうになったけど。
さっきまで運命論を信じていた私は
彼の折った鉛筆の芯の強さを信じることにした。