O.L.~Maple Honey Syrup~
~一葉 SIDE~
(「だ~れだ?」)
『三枝課長如何がなされましたか?』
最近の天敵三枝課長からの電話。少し小馬鹿にしている声色に苛立つ。
(「まぁまぁ、そんなに苛立つな」)
俺より大分年上で、実力だってある。だから本来は俺のポジションは三枝課長だった。
ギリギリまで三枝課長だった。それがまかさあの人…。
一級建築士の資格を持っていた。俺は棚ぼたで課長昇進。
しかしそれが俺の嫉妬に火をつけるとは…。
天敵の三枝課長からの電話で凛々が煮詰まっていると知った。
凛々の姿を見たら堪らず抱きしめてしまった。
此処が何処だとか関係なかった。
目の前の凛々を確かに感じたかった。
大変な時だと分かっているが、手放したくなかった。
『家から出勤になるよ?』
「いいよ」
俺を試すように微笑む。
「今夜だけは絶対に離れない」
『それは俺の台詞』
久し振りに凛々の温もりを感じて眠れそうだ。
(「だ~れだ?」)
『三枝課長如何がなされましたか?』
最近の天敵三枝課長からの電話。少し小馬鹿にしている声色に苛立つ。
(「まぁまぁ、そんなに苛立つな」)
俺より大分年上で、実力だってある。だから本来は俺のポジションは三枝課長だった。
ギリギリまで三枝課長だった。それがまかさあの人…。
一級建築士の資格を持っていた。俺は棚ぼたで課長昇進。
しかしそれが俺の嫉妬に火をつけるとは…。
天敵の三枝課長からの電話で凛々が煮詰まっていると知った。
凛々の姿を見たら堪らず抱きしめてしまった。
此処が何処だとか関係なかった。
目の前の凛々を確かに感じたかった。
大変な時だと分かっているが、手放したくなかった。
『家から出勤になるよ?』
「いいよ」
俺を試すように微笑む。
「今夜だけは絶対に離れない」
『それは俺の台詞』
久し振りに凛々の温もりを感じて眠れそうだ。