もう一度、君と・・・
「朝倉~、今日俺ん家で集まるんだけど、来る?」
部活に行こうと、準備してたら、大翔と仲のいい、中津輝に呼ばれた。
「ん~、今日部活だから、遅くなるかも・・・。」
「オッケ~。明日、休みだから結構長いし。」
中津の家は、父親が大手会社の社長でお金持ち。
でも、中津本人は、そのことをよく思ってないから、好きなようにしてる。
「じゃあ、部活行ってくるから、佐織、先行ってて。」
佐織にそう言うと、私は、体育館に向かって、走り出した。
ドンッ
階段の前の曲がり角で誰かとぶつかった。
「あ、すいません。」
この声・・・顔見なくても分かるよ・・・。
大翔・・・。
顔を上げると、大翔が目を見開いた。
「ご、ごめん・・・。」
私は、慌てて立ち上がって、階段を下りた。
せっかく話さない状況にも慣れてきたのに・・・
また、あの気持ちが溢れてくるじゃん。
もう、しまい込んだはずなのに・・・