【完】1mの距離
幼なじみ
 ―――ピンポーン―――



 「待って―。」



 ドタバタと用意をしながら、玄関へ急ぐ。



 「遅ぇ―よ。置いてくぞ、美佳。」



 そう言いながらも、ちゃんと待っていてくれているのは隣に住む、安田健。

美佳っていうのは、私の名前。林田美佳。



 私たちの母親は昔からの友達同士で、隣に家を建ててしまう程の、仲良しぶり。

だから私たちは、小さい頃からいつも一緒に、遊んでいた。登下校だって、そう。
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