【完】1mの距離
 「あっ、ごめん…。」


 居心地の悪い静寂が、私たちを襲う。


 「…帰ろっか?」


 なんとか、絞り出した声。


 そこから、どうやって帰ったんだろう。


 気が付けば、家のベッドの上でただ天井を眺めていた。



 明日から、どうやって接すればいいんだろう?


 いままで、どうやってきたのかも忘れてしまったみたい…。



 もう、分からないよ…。




 健も、





 …自分のことも…。


 
 いつの間にか私は、深い眠りに落ちていった。




 
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