【完】1mの距離
 「おはよー、美佳。あれ、健は?」


 校門前で偶然会った、朱莉が聞いてきた。


 「あそこ。なんか、里奈と付き合い始めたみたいだよ。だから、1人で登校してきた。」


 「里奈って、昨日の?」


 「うん。」


 「何考えてんの?健。あんな奴と付き合った上に、朝から2人で来て美佳のこと、ほったらかしじゃん。」


 「仕方ないよ。付き合ってるのに、幼なじみと登校する義理なんてないし。」


 そう言いながらも、残念がっている私がいた。
< 39 / 93 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop