【完】1mの距離
 「それにしても、近すぎるだろ。俺らの部屋。多分1mぐらいしかないぞ。実際飛び越えられたし。」


 「えーっと…何の用?」


 ビックリしたー。


 前から近いな、とは思ってたけど行き来できるなんて…。


 「んー?話したいことある、って言ったじゃん。さっき。」


 「言ったね。それって?」


 「美佳。」


 「うん?」


 「改めてだけど…俺と付き合って下さい。」


 「はい///」


 こんな直接言われると恥ずかしい。さっき、愛にあっさりと言ってくれた時も相当恥ずかしかったけど…。


 「学際の後いろいろあって、うやむやになっちゃってたから。」


 恥ずかしいけど、嬉しい。どうしようもなく。


 「///」


 ――チュッ――


 リップ音と共に唇に感じる温かさ。


 2回目のキス。


 「じゃあ、俺帰るな。」


 何でもないように装って、帰って行ったけど見えてたよ?


 健の真っ赤な顔。
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