恋愛指導は秘密のくちづけで
一人住む部屋に戻り、メガネをはずす。


携帯をバッグから取り出すと、ベッドにそのまま寝そべった。


塚越先生の番号を表示し、通話ボタンを押してみた。


コールが数回鳴る。無理かなと思ったところで先生の声がした。


「もしもし、塚越ですけど」


「柏葉です」


「柏葉か。今電話いいのか?」


「さっきはバスに乗る前だったんで、今は大丈夫です。先生は大丈夫なんですか」


ベッドサイドに置かれた目覚まし時計は19時前を差していた。
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