恋愛指導は秘密のくちづけで

駅の裏手にある居酒屋さんや料理屋さんがひしめく小さな路地を入ったところにこじんまりとした創作料理が楽しめる料理屋がある。


この料理屋にいくのは本当に久しぶりだった。


店内は個室になっており、塚越先生の名前を店員に伝えると店の奥に通された。


時計の針は19時前を差している。通された個室に入るとすでに塚越先生が座っていた。


「遅くなってすみません」


「いいんだよ。俺が少し早く来すぎた」


店員が見計らって注文を取りに来たので二人ともお酒と料理を頼んだ。