恋愛指導は秘密のくちづけで
食べきれない位テーブルにいろいろな料理が乗る。


「ここの鶏料理おいしいんですよ」


「ここ知っているのか」


「ええ、前勤めていた会社でよく利用していたんで」


「そっか」


塚越先生は穏やかな様子でビールを飲んでいた。


「美人になったな」


サラダをつまむ箸がとまる。


「先生だって、相変わらずカッコイイですよ。あんまり年齢感じないなあ」


「まあ、あの時すでに歳食ってたしな」


笑っているけれど、目は笑っていなかった。
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