恋愛指導は秘密のくちづけで
5限目:恋の扉のむこうには
「柏葉さん、聞いたわよ」


「え? なんですか?」


なかなかエンジンのかからない月曜の朝。


ただでさえ気がめいるのに、外はゆうべから降り続いている。


更衣室に入ると、中西さんが制服に着替えて髪の毛をブラッシングしているところだった。


「おとといの夜、駅の近くの公園にいなかった?」


「え……」


「男の人と一緒だったんだって?」


ごくりとつばをのみこんだ。
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