恋愛指導は秘密のくちづけで
「夜桜、ちゃんと見たかったなあ。前の会社にいたときはのんびりと桜なんか眺めてられなかったし」


ちらりと万里くんに視線をかえると万里くんもわたしを見つめ返してきたからあわてて桜の葉にきりかえた。


「桜ってさあ、夜も咲いてるよね」


「不思議ですよね」


「朝と夜じゃ、桜の花が変化しているように見える」
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