溺愛マリオネット
何度も許しを乞う彼女に怒ってる振りをし先程買ったばかりの犬用の首輪をちらつかせた。
犬の用になった珠季にペット用の水入れを差しだした、が、
なかなか飲まない彼女にしびれを切らし
「飲まないなら…耳たぶに太もも、次は右目に傷をつけてあげようか…」
俺は半ば本気だった。
そう言うと震える体を押さえながら水に顔を近づける。
赤く綺麗な舌を出しチョロチョロと水を飲む彼女に
結愛の名前を出した。
なぁ、珠季。
俺とずっと一緒にいてくれるならあの日を思い出さなくてもいいよ?
でももし…逃げ出すならその時は…・・・・・・・・。
【冬馬Side】END