女社長の彼氏は秘書様!?(仮)
自分が大企業の令嬢だということは小さい頃から自覚はあったけど、それを周りに言いふらすことはしなかった。
それに、特別な私立の学校にも行こうともしなかったし英才教育を受けていても公立の学校を皆と同じく過ごしてきた。
ただ、小さい頃から常に目指していたのは藤堂グループの社長だった。
音羽の父は長男で今は海外で会社を経営している。本来ならば長男が会社を継いでいくものだが、生憎音羽には兄弟はいなく、独りっ子だ。
だからと言って、音羽は婿をとって社長になってもらうなど考えなかったし、他の親族の人に譲るなんて考えたくも無かった。
だから、日々英才教育を受け会社を継いでいけるように努力を惜しまなかった。
そうした努力を祖父も影から見ていたので音羽にチャンスを与えた。