キミじゃなきゃ。
《じゃあ花梨ちゃん、隼人のことよろしくね。》
「はい。設楽さん、わざわざすみませんでした。」
設楽さんにぺこっと謝って見送る。
「さて…と。」
リビングに戻るとソファーで気持ち良さそうに眠る隼人を見た。
「ねぇ…なんで…私を呼んだの……?」
隼人の髪をそっと撫でる。
「私…バカだから……期待しちゃうよ……?」
『か…りん……』
ぎゅっと握られた手首。
呼ばれた名前。
「隼人…好きだよ」