キミじゃなきゃ。
なぜかお互い喋らなくなって沈黙が続く。
ハヤト、アイタイヨ。
きっと言うとしたら今しかない。
「あのっ、『あんな、」』
打ち合わせしてたんじゃないかってくらい同じタイミングで話し出す私達。
「あ、隼人なに?」
なんとなく出鼻をくじかれた私は言いづらくなってしまった。
『あー…今日……会えへんかな思って…』
隼人の予想外の言葉に思わず固まる。
『いや、仕事とか用事とか無かったらでええんやけど…俺むっちゃ急やんな。せやから全然断ってくれても……』
「いっ、行くっ!」
隼人の声に被せるように言った。
このままだったら隼人が"やっぱ無し"とか言い出しそうだもん。
『え、ほんまに?』
私の返事がどうやら予想外だったらしく驚いている隼人。
「うん。会おう。」