それでも、わたしじゃだめですか?
「あぁ、分かってる」
「じゃあ、またね」
「じゃーな」
パタン…
なんだ、よかった。
でも桐哉でも振られることなんてあるんだなあ
小学校の時なんてクラス全員の女子が
桐哉のことを好きだった。
顔はいいし運動も出来る。
でも勉強だけは出来なかったな…
小さい頃の桐哉を思い出すと
なんだか懐かしい気分になる
「おばさん!」
「成優ちゃん…どうだった?桐哉……」
「あのね、もう大丈夫だって!
心配かけてごめんって言ってたよ?
ご飯ももう食べるからーって」
おばさんもあんなに心配してたんだから
きっと桐哉が部屋から出てきてくれたら
喜ぶだろうな…
「…桐哉また……」
「…? 今おばさん何か言った?」