それでも、わたしじゃだめですか?
洗面所で身だしなみを整えて靴を履く
時計を見ると7時半
早くなんかない
おばさんが今も桐哉と戦ってるんだから
「成優、どこ行くの?」
「中西さんの家」
「こんな早くから行ったら…」
お母さんの言葉に私の動きは止まる
「お母さん、行かせてあげて」
どう説得しようか悩んでいると
後ろから声がした
「お姉ちゃん…」
私はお母さんの言葉にめっきり弱い
何かにつけてしようと決断しても
お母さんに意見されると
お母さんにその気はなくても
私は何故かそれを受け入れてしまう。