それでも、わたしじゃだめですか?
ガチャっ…
「成優ちゃん!」
おばさんは昨日来たはずの私に
驚きの表情を浮かべる
「中、入っていいですか?」
「全然構わないけど…今日はどうして?」
中に入り靴を揃えるとおばさんが
リビングに入れてくれた
「おばさん、ごめんなさい…」
頭を目一杯下げた
まずは謝らなきゃいけない
「え、どうして成優ちゃんが…」
「桐哉君、まだ部屋にいるんでしょう?」
「どうしてそれを…」
「お姉ちゃんから聞きました…
私、桐哉君のこと軽い気持ちで
考えてたんです…
だからおばさんが昨日最後まで
表情が曇ってた訳が分からなくて
おばさんの話、ちゃんと聞いてなかった…
だから、ごめんなさい」
そう言い切って顔をあげるとおばさんは
泣いていた
泣きながら何度も首をふる