それでも、わたしじゃだめですか?




「ご飯食べてないから…体力ないんだよ」




「…かも。でも食欲ないから」



「だめ、今日は絶対食べさせる」



「え?成優…「ちょっと待ってて

おばさんに作って貰ってくる」




「おい…ちょ…」




返事なんて聞いてられない


絶対食べないって言うに決まってる




「おばさーん!」


おばさんは食器を洗っていたのか

私が来た瞬間その手を止める。




「成優ちゃん…」


「お粥作って!」


「お粥?」



「桐哉に食べさせるの!」




「桐哉に…?」



「うん!」



「桐哉が自分から食べるって言ったの?」



「ううん…それは言ってないですけど

桐哉、このままだと入院させられちゃうかも

しれないんですよね?

それなら無理矢理にでも食べさせます!」




私がおばさんに笑いかけると

おばさんは反対に涙をこぼしはじめる。





< 33 / 56 >

この作品をシェア

pagetop