それでも、わたしじゃだめですか?
桐哉は小さな頃からいつもしっかりしていた。
たよりがいがあって、
周りより、少し大人びていた。
その分の反動が今来ているのかもしれないな…
「桐哉、落ち着いたら今度出掛けよっか」
「…どこに?」
「昔、よく遊んだところ。…覚えてる?」
「あそこまだ残ってんの?」
「うん、ちゃーんとあるよ」
桐哉が笑わない分私が笑う。
小さいころ優しくしてもらった分
私が今度は桐哉を甘やかす。
頑張るよ、桐哉のためなら。
私、頑張るからね。