それでも、わたしじゃだめですか?
「おばさーん」
「成優ちゃん!あれ全部桐哉が食べてくれたの?」
桐哉のことをおばさんに愚痴ろうとしたら
おばさんに先に口を開かれた
お粥を食べてくれたのがよほど
嬉しかったんだろうな…
「はい!あ、でも私も一口もらいました!
美味しかったです!」
「そう…本当に良かった…」
「…おばさん、桐哉、このまま毎日
ごはん食べるようになったら入院しなくても
大丈夫ですか?」
「! うん…体重が戻ったら、大丈夫かな…」
「俺は入院しないよ」
「「桐哉!」」
おばさんと私の声が被る
後ろには、もう制服に着替えた桐哉が立っていた