それでも、わたしじゃだめですか?
「ここ!」
階段を登りきると突き当たりに軽音部と
部屋がやっと見える
「何も聞こえないけど」
「まだ誰も使ってないんじゃないかな」
「あ、恵梨奈だ!
恵梨奈ー!」
「あ!成優!」
私が手を振ると、ギターを持ちながら
恵梨奈が手を振り返す
「知り合いって隣の人?」
「あ、そう!さっき電話で話してた…」
「桐哉です。よろしくね」
桐哉が恵梨奈に向かって軽く微笑むと、
恵梨奈は顔が赤くなった
…かっこいいもんね
「恵梨奈です。よ、よろくおねがいします」
恵梨奈ったらいつもの3倍はしおらしく
なっちゃって…