天使な悪魔
今回の事は広江に話す気にはなれなかった。鶫さんも何も知らないみたいだって事にすれば良いよね?


携帯を見ると、新着メールが1件受信されていた。百合から飲みの誘いだった。百合は鶫さんと出会ったBarに連れて行ってくれた友人だった。一緒に行くのはたいていあのBarだった。飲みに行く気になんかなれなかったし、鶫さん店長と仲良かったため、遊びに来る時間が一緒だったら今日また会ってしまうかもしれない。断った途端百合から電話がかかって来た。


「行こうよー!今日はイベントデーなんだよー!メニューも限定で凄く豪華なの出るしさぁ、お願い!」


「今日はパス。」


「えぇー!良いじゃん!皆誘っても都合悪いんだもん、1人じゃつまんないし、後は七瀬だけなの!私七瀬来るまで店で待ってるから。7時集合ね、じゃ。」




ガチャッ、プーップーップーッ・・・




電話を切られてしまった。



(百合ったら、もう。)
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