天使な悪魔
私・・・どうしちゃったんだろう?



歪んだ視界が徐々にピントを合わせたように明確になって行く。




そうだ・・・私、妖魔に・・・




泪さんが横たわる乃亜さんを冷ややかに見下ろしている。身体は紫の光で包まれ、背中に漆黒の翼を生やしている。




「はい、ゲームオーバー。」




乃亜さんは目を閉じた侭、すっかり動かない。




「オネンネの時間ですよー、オ・コ・サ・マ。」



カウンターに居た彼の仲間達も意識を失ってしまっている。



冷めた目つき、感情の無い声。


見てはいけないモノを見てしまった様な気がして、慌てて目を閉じた。



「見ーつけた。もう手遅れだよ。」



目の前で足音が止まる。




数秒の沈黙が流れると、気配が迫って来るのを感じた。恐怖のあまり、心拍音がが激しく波打っている。



「起きてるんでしょ?死んでるなら襲っちゃうけど、良いのかな?」


「ひゃっ・・・!」


突然耳元で囁かれ飛び起きてしまう。



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